京都は、奥深い歴史に裏付けられた伝統や文化を背景に、伝統企業やそこから発展したハイテク企業、観光産業など、多様な産業が集積しています。また、世界最先端の研究に取り組む大学や研究施設が数多く立地し、産学官連携によるイノベーションに取り組んできた結果、世界的に活躍する企業や産業を生み出してまいりました。
　しかしながら、近年、新興国の台頭などにより世界的な競争が激しくなっており、さらにレベルの高いイノベーションを起こし、世界に伍する産業をつくらなければ、京都産業の未来は開けないとの危機感を持っております。
かつてのように、工業団地を造って新たな企業を誘致し、京都に集積する研究機関との連携を促すだけでは難しく、国内外から注目されるテーマを設定し、テーマ設定のあるゾーニングをして発信し、テーマに沿った企業を誘致するとともに、テーマに関心を持っていただくことで、資金や人材を集めなければ、レベルの高いイノベーションを起こすことは不可欠です。
そこで京都府では、府内各地域の「ここにしかない」強みを生かし、シルクテキスタイルや脱炭素、フードテック、アート＆テクノロジーなど国内外から注目される８つのテーマを設定し、１１地域を「産業創造リーディングゾーン」としてゾーニングしました。今後も地域産業の状況や世界情勢などを見ながら、テーマやゾーンは増やしていきたいと考えています。
各リーディングゾーンにおいては、官民連携で成長・交流の基盤となる拠点の整備を進め、スタートアップをはじめとする目的意識の高い企業の参加を広く求めてまいります。また、拠点を中心に内外の大学、研究機関や企業とのネットワークの強化や幅広い企業・大学が参画する研究会の開催など交流を進め、国際的なオープンイノベーションを展開することを通じて、次代を担う産業を生み出してまいります。
ぜひ、国内外の企業や研究機関、投資家など幅広い方々の御参画をいただきますようお願い申し上げます。